取巻とりまき)” の例文
旧字:取卷
今度も、別荘の主人が一所いっしょで、新道の芸妓お美津みつ、踊りの上手なかるたなど、取巻とりまき大勢と、他に土地の友だちが二三人で、昨日から夜昼なし。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
間の山節の来る間を芸妓や仲居が取持っているのでありますが——お客様が待っているほどに取巻とりまきどもは気が進みません。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しか諸名家しよめいか菊塢きくう無祝儀むしゆうぎ取巻とりまき同様どうやうにするあひだに、菊塢きくうはまた諸名家しよめいか無謝儀むしやぎにて使役しえきせしなり、聞人もんじんといふものはいつの世にても我儘わがまゝ高慢かうまんぜにつかはぬくせに、大面おほづらで悪く依怙地えこぢ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
少しお村はんの事にいて話があるんだが、あの三浦屋から十二三度呼びによこした本所割下水の剣術の先生の御舎弟ごしゃていさんだというから、御舎さん/\という人は、取巻とりまきくって金が有るので
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取巻とりまきは大勢居まして
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)