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厩舎
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きゅうしゃ
ふりがな文庫
“
厩舎
(
きゅうしゃ
)” の例文
旧字:
厩舍
まるで、都会の
厩舎
(
きゅうしゃ
)
から高原の牧場へ放された馬のようではないかと思っていると、お茶の迎いらしく幼い足音が、響いて来た。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
いつか
姉妹
(
きょうだい
)
に最初に案内された
厩舎
(
きゅうしゃ
)
へもいってみました。これは以前のままに残っていましたが、もうそこに馬は、一頭もいませんでした。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
袖垣
(
そでがき
)
にバラをからませた鉄柵の門から内を覗くと、中央に広い草花のガーデンが見え、両側が長い
厩舎
(
きゅうしゃ
)
となっていて、奥に宏壮な洋館があった。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腐
(
くさ
)
り
厩舎
(
きゅうしゃ
)
の腐り馬と
嗤
(
わら
)
われていた馬が見習騎手の鞭にペタペタ
尻
(
しり
)
をしばかれながらゴールインして単複二百円の配当
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
日の照らない処を、
厩舎
(
きゅうしゃ
)
の
陰
(
かげ
)
のあたりの、雪のない草はらを、そろそろ連れて歩いて呉れ。一回十五分位、それから飼料をやらないで少し腹を
空
(
す
)
かせてやれ。
フランドン農学校の豚
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
敬二郎は
厩舎
(
きゅうしゃ
)
の中へ引き返した。そして、彼は激しく躍る胸をじっと抑えるようにして、その電報を開いた。
恐怖城
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
馭者のセリファンは
厩舎
(
きゅうしゃ
)
の方へ馬の始末をしに行き、従僕のペトゥルーシカは、まるで
犬小舎
(
いぬごや
)
のような、いやに薄暗い小さな
控室
(
ひかえしつ
)
のなかを取りかたづけはじめたが
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
海
蛇
(
へび
)
たちは遠く去ったらしい、洞の付近には人影もなく、
厩舎
(
きゅうしゃ
)
も
養禽場
(
ようきんじょう
)
も、なんらの異状がない、湖のほとり、川辺のだちょうの森も、かくらんされたあとは見られなかった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
しかし島崎は自己の才分を生かしていつか
悧巧
(
りこう
)
に波止場ゴロなどとの縁を切って、今では山の手に
庭園
(
ガーデン
)
付きの宏壮な邸宅や
厩舎
(
きゅうしゃ
)
をもって、取り澄ましている。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一体この物語は、あんまり
哀
(
あわ
)
れ過ぎるのだ。もうこのあとはやめにしよう。とにかく豚はすぐあとで、からだを八つに分解されて、
厩舎
(
きゅうしゃ
)
のうしろに積みあげられた。雪の中に一晩
漬
(
つ
)
けられた。
フランドン農学校の豚
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
紀久子は驚きの声を上げて、第三
厩舎
(
きゅうしゃ
)
の前に足を止めた。
恐怖城
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
山裾の北方から東にかけての兵舎や
厩舎
(
きゅうしゃ
)
なども各所に煙を
噴
(
ふ
)
き、火薬であろう、折々、
炸爆
(
さくばく
)
する音も
交
(
まじ
)
えて、生木の燃える熱風で、血臭い大地に、一時、木の葉の灰を雪のように降らせた。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
細長い
厩舎
(
きゅうしゃ
)
には、
悍気
(
かんき
)
のつよい軍馬がたくさん顔をそろえていた。これもみな戦陣の功労者である。秀吉の顔を見ると、わかるのか、怖るるのか、
嘶
(
いなな
)
いたり、
蹄
(
ひづめ
)
を鳴らしたり、
躁
(
さわ
)
がしいこと
夥
(
おびただ
)
しい。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“厩舎”の解説
馬や牛などの家畜を飼う小屋のこと。
競馬において、調教師が管理する施設・組織の総称。以下で述べる。
厩舎(きゅうしゃ)は、元は家畜を飼う小屋のことであるが、転じて、競馬においては、調教師が管理する施設・組織の総称として用いられる言葉である。競走馬と調教師の管理関係を表す際に多く用いられ、例えば「競走馬Aの管理調教師はB」という表現の代わりに「競走馬AはB厩舎所属」という表現が用いられる。馬小屋そのものを指す場合は、馬房という言葉が使われる事が多い。
「厩」が常用漢字に含まれていないため、「きゅう舎」と表記されることがある。
(出典:Wikipedia)
厩
漢検準1級
部首:⼚
14画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
“厩舎”で始まる語句
厩舎人
厩舎藁
厩舎門