くはは)” の例文
彌五郎の娘と恋をして居る大阪侯がたある武士が仇打かたきうちくははらうか結婚しようかと煩悶したり、又彌五郎の茶屋遊びの場などがあつて
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
子を生みし後も宮が色香はつゆうつろはずして、おのづか可悩なやまし風情ふぜいそはりたるに、つまが愛護の念はますます深く、ちようは人目の見苦みぐるしきばかりいよいくははるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
何しろ相手の騎士の上には、天主てんしゆ冥護みやうごくははつてゐるから、毒竜も容易に勝つ事は出来ない。毒竜は火を吐きかけ、吐きかけ、何度も馬のくらへ跳り上る。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)