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前兆
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しらせ
ふりがな文庫
“
前兆
(
しらせ
)” の例文
敬之進はもう心に驚いて
了
(
しま
)
つて、何かの
前兆
(
しらせ
)
では有るまいか——第一、父親の呼ぶといふのが不思議だ、と斯う考へつゞけたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「凶事がある
前兆
(
しらせ
)
じゃよ、
昨夜
(
ゆうべ
)
は夢見が悪かった。早速
護摩
(
ごま
)
でも
焚
(
た
)
かせねばお邸から
縊死
(
くびくくり
)
を出してどうするものじゃ。」と
令夫人
(
おくさま
)
は大きに担ぐ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ちよいと行つて見て下さいよ。何にか恐ろしい事の
前兆
(
しらせ
)
のやうな氣がしてならないんだが——」
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しないこともあるんですよ。今思うと、やはりこんなことがある
前兆
(
しらせ
)
だったのかも知れませんね
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
へたに身体を動かしたり、へたな口を利いたりしますと、それが悪い
前兆
(
しらせ
)
になりそうな気が致しますのです。けれどもお電話がかかって来た時、私はほっと安心致しました。
二つの途
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
何か悪い事の起る
前兆
(
しらせ
)
ではないか……というこの界隈の者の話をチラと聞いたり致しましたので、イヨイヨ奇怪に存じておりまするところへ一個月ばかり前の事で御座います。
骸骨の黒穂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ちょいと行ってみて下さいよ。何か恐ろしい事の
前兆
(
しらせ
)
のような気がしてならないんだが——」
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
奈何に二人は世にある多くの
例
(
ためし
)
を思出して、死を告げる
前兆
(
しらせ
)
、逢ひに来る面影、または闇を飛ぶといふ
人魂
(
ひとだま
)
の迷信なぞに事寄せて、この暗合した事実に胸を騒がせたらう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「貧乏神が抜け出す
前兆
(
しらせ
)
か、恐しく
怯
(
おど
)
されるの、しっかりさっししっかりさっし。」
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
全く、奥様の為には
廻合
(
まわりあわせ
)
も好くない年と見えて、何かの
前兆
(
しらせ
)
のように
悪
(
いや
)
な夢ばかり御覧なさるのでした。女程心細いものは有ません。それを又た苦になさるのが病人のようでした。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
これは山の上に
往々
(
たびたび
)
あることで、こういう陽気は雪になる
前兆
(
しらせ
)
です。昼過となれば、灰色の低い雲が空一面に垂下る、
家
(
うち
)
の内は薄暗くなる、そのうちにちらちら落ちて参りました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“前兆”の意味
《名詞》
ある出来事が起こる前触れ。
(出典:Wiktionary)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
兆
常用漢字
小4
部首:⼉
6画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前刻
前様
前栽
前屈
前掛