刄物三昧はものざんまい)” の例文
春見はもと侍だから刄物三昧はものざんまいでもされて、重二郎に怪我けがでもあってはならんと思いまして、煙草盆たばこぼんの火入れを火の入ったまゝ片手にうしろへ隠して蔵の中へ入りましたから
かけられ承知しようちせぬとて刄物三昧はものざんまいいたしゝにつきせつわたくし中へ入て取鎭とりしづめ候へば金三兩呉られ候て取持とりもちやう申付られ候へども梅事は貞節ていせつをんなゆゑとてもかなはぬ事とぞんじ私しは申わけなきにより宿やど迯歸にげかへり候とつぶさに申たつ廉々かど/\粂之進くめのしん面目めんもくあをくなりあかくなりしが差俯向さしうつむきひかるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
只今の華族さまはひらけていらっしゃいますから、其様そんな野蛮な刄物三昧はものざんまいなどはございませんが、前次様は御勇気のお方だけあって、九尺柄の大身の槍をすっと繰出した時に、權六は不意を打たれ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)