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出物
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でもの
ふりがな文庫
“
出物
(
でもの
)” の例文
「そりゃあお前さんの云う通りだ。万さんもなかなか慾張っているからね。ときどき
生爪
(
なまづめ
)
を剥がすことがあるのさ。そこで、あの掛地はどこの
出物
(
でもの
)
ですえ」
半七捕物帳:27 化け銀杏
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あゝいう
出物
(
でもの
)
の
著物
(
きもの
)
が有るから買いたいと云う様な時にも、お前さんの事だから差支も有るまいが、
然
(
そ
)
ういう時には
金円
(
きんえん
)
…また
私
(
わたし
)
が御相談をしても善いのだがねえ
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
四、五年前までは、よく恰好な
出物
(
でもの
)
があるといって、売り付けに来たのであるが、去年あたりからは、母が生活費のたしに、時々売り払う品物を買いに来るようになっていた。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
カフェを経営することに決め、翌日早速周旋屋を覗きまわって、カフェの
出物
(
でもの
)
を探した。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
こよひの
出物
(
でもの
)
なる樂劇の
本讀
(
ラ、プルオバ、ヅン、オペラ、セリア
)
といふ曲はかゝる作者の迷惑を書きたるものなるが、まことは猶一層の
苦界
(
くがい
)
なるべし。樂長の答へんとするに口を開かせず、姫は我前に立ちて語を繼ぎたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
何をいつても
老人
(
としより
)
同志の
間
(
なか
)
の出来事で他愛もないに
極
(
きま
)
つてゐるが、唯見逃す事の出来ないのは、その日から独山和尚の名で
附込
(
つけこみ
)
になつてゐた、「極楽」座の桟敷が一つ
出物
(
でもの
)
になつたといふ事だ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
此処
(
ここ
)
にそれ、はじめの一冊だけ、ちょっと表紙に
竹箆
(
たけべら
)
の折返しの跡をつけた、古本の
出物
(
でもの
)
がある。定価から五銭引いて、
丁
(
ちょう
)
どに
鍔
(
つば
)
を合わせて置く。で、孫に持って行って
遣
(
や
)
るが
可
(
い
)
い、と
捌
(
さば
)
きを付けた。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“出”で始まる語句
出
出来
出入
出鱈目
出來
出会
出立
出逢
出掛
出雲