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やおぞう
ふりがな文庫
“
八百蔵
(
やおぞう
)” の例文
と、早速奥へ
披露
(
ひろう
)
します。歌舞伎座の狂言なども、出し物の変る度びに二三度立ち見に出かけ、直きに
芝翫
(
しかん
)
や
八百蔵
(
やおぞう
)
の
声色
(
こわいろ
)
を覚えて来ます。
幇間
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
長々しく昔をのみ語るの愚を笑ふ
勿
(
なか
)
れ。当時楽屋口を入りて左すれば福助松助の
室
(
しつ
)
あり右すれば
直
(
すぐ
)
に作者
頭取
(
とうどり
)
部屋にして
八百蔵
(
やおぞう
)
の室これに隣りす。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お銀は人の肩越しに、足を
爪立
(
つまだ
)
てて、花道から出て来る
八百蔵
(
やおぞう
)
の加藤を、やっと頭の先だけ見ることができた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▲『四谷』の芝居といえば、十三年前に
亡父
(
おやじ
)
が歌舞伎座でした時の、
伊右衛門
(
いえもん
)
は
八百蔵
(
やおぞう
)
さんでしたが、お岩様の
罰
(
ばち
)
だと言って、足に
腫物
(
しゅもつ
)
が出来た事がありました。
薄どろどろ
(新字新仮名)
/
尾上梅幸
(著)
彼等は導かれて石山氏の広庭に立った。トタン
葺
(
ぶき
)
の横長い家で、一方には瓦葺の
土蔵
(
どぞう
)
など見えた。
暫
(
しばら
)
くすると、草鞋ばきの人が出て来た。私が
石山
(
いしやま
)
八百蔵
(
やおぞう
)
と名のる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
その春興行には五世
菊五郎
(
きくごろう
)
が出勤する筈であったが、病気で急に欠勤することになって、一座は
芝翫
(
しかん
)
(後の
歌右衛門
(
うたえもん
)
)、
梅幸
(
ばいこう
)
、
八百蔵
(
やおぞう
)
(後の
中車
(
ちゅうしゃ
)
)、
松助
(
まつすけ
)
、
家橘
(
かきつ
)
(後の
羽左衛門
(
うざえもん
)
)
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
新ちゃんて人、
八百蔵
(
やおぞう
)
に似てるって、うちの近所じゃお
内儀
(
かみ
)
さんたちが大騒ぎしてるのよ。私、あんな人好きじゃないわ。魚屋のくせにちょびひげ
生
(
は
)
やしてとても気取ってるの。おかしくって……。
女の一生
(新字新仮名)
/
森本薫
(著)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
百
常用漢字
小1
部首:⽩
6画
蔵
常用漢字
小6
部首:⾋
15画
“八百”で始まる語句
八百屋
八百万
八百善
八百
八百長
八百松
八百膳
八百八町
八百潮
八百日