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傭人
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やといにん
ふりがな文庫
“
傭人
(
やといにん
)” の例文
そこで、彼は警察を
説服
(
せっぷく
)
して、岩出銀行の社長の家族や
傭人
(
やといにん
)
全部の手形を紙に捺させ、これと血の手形とを比べて見ることになる。
探偵小説の「謎」
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
傭人
(
やといにん
)
だけでも四十人という中洲亭の大屋台を、十八という若さで背負って立ち、
土地
(
しま
)
では人の使いかたなら中洲亭のおやすさんに習えとまでいわれた。
ユモレスク
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
昨三十七年は
我家
(
わがいえ
)
の大厄難たるも、幸にして漸く維持を得たるを以て、尚本年は最も正直と勤倹とを実行し且つ
傭人
(
やといにん
)
等に
成丈
(
なるたけ
)
便宜を与えん事を怠らず
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
まだ七年にしかならない私などとは違って、
傭人
(
やといにん
)
とは云い条、幼い頃から四十四の
今日
(
こんにち
)
まで、ずうっと算哲様の手許で育てられてまいったのですから。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
新らしく
這入
(
はい
)
って来た男女のおかしみなどを咏じたもの等があるが、主としてこの句のように出て行く
旧
(
ふる
)
い
傭人
(
やといにん
)
の方のあわれを叙したものが最も多いのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
ほどなく詐欺事件で未決へ入っている間に、妻は有り金を
浚
(
さら
)
って猪野の下番頭であった情夫と家出してしまい、今は老母と
傭人
(
やといにん
)
と二人で、寂しく暮らしていた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私共もずいぶん気を
揉
(
も
)
んだんですが、何を申してもこちらはただの
傭人
(
やといにん
)
、それに、第一なんのための御離縁か、肝心要のところがトンとわかっていないのですから、お話にもなりません。
幽霊妻
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
取次の
童
(
わらべ
)
は、奥へ入ったまま、なかなか出てこない。遠くに、たくさんな牛の鳴き声がするし、釜屋や下男の長屋には、
炊
(
かしぎ
)
の煙がさかんで、何百人もの
傭人
(
やといにん
)
が、がやがやいっているようでもある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
2、近い内に諸戸屋敷の
傭人
(
やといにん
)
達が、何かの荷物を積んで、舟を出す筈だ。それを見つけたら、すぐに知らせて下さい。その時の人数も
検
(
しら
)
べて下さい
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
傭人
(
やといにん
)
どもは、みな五年十年と勤めあげた素性の知れたものばかりで、おまけに、この居間には番所会所の書類など置いてある関係上、廊下に錠口をつくって
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
終ってからでもいいが……、とりあえず熊城君、
傭人
(
やといにん
)
の中で、最後に易介を見た者を捜してもらいたいのだ
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
これは新らしく来る方を咏じたもので、新らしく来るはずの
傭人
(
やといにん
)
は一向来ない。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
外に、娯楽建造物の運転係、掃除係、案内係、楽師等
傭人
(
やといにん
)
数十名、これも必要に応じて紹介することにするが、中に一人
左
(
さ
)
の人物は最も注意すべきである。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
傭人
(
やといにん
)
の口から吐かせた調査の結果は、次のとおりだった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
やっと迷路を抜け出して、木馬館へ来て見ると、楽園の
傭人
(
やといにん
)
達が、十数名、一かたまりになって騒いでいた。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
傭人
(
やといにん
)
の小娘なんか、眼中にないといった
体
(
てい
)
で、
最早
(
もは
)
やみじめにたるみはじめた口辺の
皮膚
(
ひふ
)
を、精一杯緊張させ、さも生真面目なへの字を作り、艶子の方は見向きもしないで
五階の窓:01 合作の一(発端)
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一
傭人
(
やといにん
)
に過ぎない北見小五郎と、こんな長話を始めたのも、不思議と云えば不思議でした。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そんなに客が少い上、多人数の
傭人
(
やといにん
)
達はまだ入浴していないのですから、浴槽は綺麗に澄んで、その中に体を投げ出していますと、足の爪までも、一つ一つ見分けられるのです。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
甚
(
はなは
)
だ変則ながら、臨機の処置として村の小学校の応接室が借り入れられ、そこへ、鶴子の両親の山北夫婦、同家の
傭人
(
やといにん
)
、発見者の大宅、殿村、仁兵衛爺さん、娘のお花などが次々に呼入れられた。
鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「この足で品川の留守宅を訪ねて、
傭人
(
やといにん
)
を検べて見るかな」
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「たった今出て行って下さい。
傭人
(
やといにん
)
の癖に生意気な!」
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“傭人”の意味
《名詞》
他人に雇われる人。使用人。被傭者。
(出典:Wiktionary)
傭
漢検準1級
部首:⼈
13画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“傭人”で始まる語句
傭人等
傭人部屋