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俯
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うつぶ
ふりがな文庫
“
俯
(
うつぶ
)” の例文
手紙を三四行読みかけた時、お文がこんなことを言つたので、源太郎は手紙の上に
俯
(
うつぶ
)
いたなりに、首を
捻
(
ね
)
ぢ向けて、お文の方を見た。
鱧の皮
(新字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
たった今生きた心地もなく顔を
俯
(
うつぶ
)
せていた癖に、次の来襲までのわずかの幕あいを互いに顔の品評をして興じていると
メフィスト
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
これを聞くなり、瀬木はその場に
俯
(
うつぶ
)
しました。そうして、しばらくしてから、一切の罪状を自白しましたが、それは俊夫君の推定と寸分も違いませんでした。
自殺か他殺か
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
維盛卿は至極の道理に面目なげに差し
俯
(
うつぶ
)
き、狩衣の御袖を絞りかねしが、言葉もなく、ツと次の室に立入り給ふ。跡見送りて瀧口は、其儘
岸破
(
がば
)
と伏して男泣きに泣き沈みぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
見に行くから悪いのさと云った歌ちゃんの詞は、まるで
俯
(
うつぶ
)
いて居る間に聞いた。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
只
(
た
)
だ鍵盤に
俯
(
うつぶ
)
ける梅子の横顔を、老女は
熟
(
つ
)
く
熟
(
づ
)
くとながめ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
腕組をして考へてゐた源太郎は、また
俯
(
うつぶ
)
いて長い手紙に向つた。さうして今度は口の中で低く声を立てて読んでゐたが、読み終るまでに稍長いことかゝつた。
鱧の皮
(新字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ある石塔の前に、
俯
(
うつぶ
)
しになって、一人の男が地面に横たわっていたからであります。
墓地の殺人
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
小松殿は差し
俯
(
うつぶ
)
きて人に
面
(
おもて
)
を見らるゝを
懶
(
ものう
)
げに見え給ふぞ
訝
(
いぶか
)
しき。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
お駒はさツと
紅
(
べに
)
を
刷
(
は
)
いたやうな顏色になつて、
俯
(
うつぶ
)
いてゐた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
俯
漢検1級
部首:⼈
10画
“俯”を含む語句
俯伏
俯向
俯臥
真俯向
俯瞰
差俯向
突俯
俯仰
真俯伏
打俯
下俯
内俯
俯目
差俯
俯居
俯視
眞俯向
俯仰天地
俯向形
俯向加減
...