“俯向加減”の読み方と例文
読み方割合
うつむきかげん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それで」と云いかけた津田は、俯向加減うつむきかげんになって鄭寧ていねい林檎りんごの皮をいている清子の手先を眺めた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宇津木が刀を受け取るやうに、俯向加減うつむきかげんになつたので、百会ひやくゑ背後うしろたてに六寸程骨まで切れた。宇津木は其儘そのまゝ立つてゐる。大井は少しあわてながら、二の太刀たちで宇津木の腹を刺した。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)