“内俯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うつぷし50.0%
うつふ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この心を知らずや、と情極じようきはまりて彼のもだなげくが手に取る如き隣には、貫一が内俯うつぷしかしら擦付すりつけて、巻莨まきたばこの消えしをささげたるままによこたはれるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
こは何事とおどろける貫一は、身をさくいとまもあらず三つ四つ撃れしが、つひに取つて抑へて両手を働かせじと為れば、内俯うつぷしに引据ゑられたる満枝は、物をも言はで彼のももあたり咬付かみついたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
可憐しをらしき束髪の頸元深えりもとふかく、黄蘖染おうばくぞめ半衿はんえり紋御召もんおめし二枚袷にまいあはせを重ねたる衣紋えもんあやづ謂はんやう無く、肩状かたつきやさし内俯うつふしたるそびら金茶地きんちやぢ東綴あづまつづれの帯高く、勝色裏かついろうら敷乱しきみだれつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)