“差俯”の読み方と例文
読み方割合
さしうつむ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今、この瞳に宿れる雫(しずく)は、母君の御情(おんなさけ)の露を取次ぎ参らする、乳(ち)の滴(したたり)ぞ、と袂(たもと)を傾け、差寄せて、差俯(さしうつむ)き、はらはらと落涙して
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又思いがけない殿様の御意に驚き、顔を赧(あか)らめて差俯(さしうつむ)いて居りますを、奥方は気の毒に思召して
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
満枝は忽(たちま)ち声を斂(をさ)めて、物思はしげに差俯(さしうつむ)き、莨盆の縁(ふち)をば弄(もてあそ)べるやうに煙管(きせる)もて刻(きざみ)を打ちてゐたり。折しも電燈の光の遽(にはか)に晦(くら)むに驚きて顔を挙(あぐ)れば、又旧(もと)の如く一間(ひとま)は明(あかる)うなりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)