“さしうつむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差俯向82.9%
差俯17.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ト云ッて差俯向さしうつむいた、文三の懸けた謎々なぞなぞが解けても解けないふりをするのか、それともどうだか其所そこは判然しないが、ともかくもお勢はすこぶる無頓着な容子ようす
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
夫人はフッと言葉を切ると、そのまま堪え兼ねた様に差俯向さしうつむいてしまった。
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
満枝はたちまち声ををさめて、物思はしげに差俯さしうつむき、莨盆のふちをばもてあそべるやうに煙管きせるもてきざみを打ちてゐたり。折しも電燈の光のにはかくらむに驚きて顔をあぐれば、又もとの如く一間ひとまあかるうなりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おいの一徹短慮に息卷いきまあらく罵れば、時頼は默然として只〻差俯さしうつむけるのみ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)