トップ
>
佞人
>
ねいじん
ふりがな文庫
“
佞人
(
ねいじん
)” の例文
利休は
媚
(
こ
)
びへつらう
佞人
(
ねいじん
)
ではなかったから、恐ろしい彼の後援者と議論して、しばしば意見を異にするをもはばからなかった。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
わしはあらゆる社会の最も善良な部分——没落した家の子供達とか女役者とか奸黠な悪人とか
佞人
(
ねいじん
)
とか
空威張
(
からゐばり
)
をする人間とか——を歓待した。
クラリモンド
(新字旧仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
佞人
(
ねいじん
)
楊再思が追従して、人は六郎の貌
蓮花
(
れんげ
)
に似たりと言うが、正に蓮花が六郎に似たるのみといったとあるに似た牽強じゃ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さりとて、もし勅にそむけば、
佞人
(
ねいじん
)
の輩はいよいよ
我説
(
がせつ
)
を虚大に伝え、この身また君を
欺
(
あざむ
)
く不忠の臣とならざるを得ない。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
佞人
(
ねいじん
)
を詠めり。此歌、殺風景なる佞人を題としながら其の調の高きために歌が氣高く聞ゆるなり。
万葉集巻十六
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
しかれども
佞人
(
ねいじん
)
もこれを手にするを得べきものなれば決して無窮の価値を有するものにあらず、我の欲する所のものは悪人の得る能わざるもの、楽しみ得ざるものなり
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
身を全うし妻子を
保
(
やす
)
んずることをのみただ念願とする君側の
佞人
(
ねいじん
)
ばらが、この陵の
一失
(
いっしつ
)
を取上げてこれを誇大
歪曲
(
わいきょく
)
しもって
上
(
しょう
)
の聡明を
蔽
(
おお
)
おうとしているのは、
遺憾
(
いかん
)
この上もない。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「此歌上句ハ
佞人
(
ねいじん
)
ナドノ官ニ在テ君ノ明ヲクラマシテ恩光ヲ隔ルニ
喩
(
たと
)
へ、下句ハソレニ依テ細民ノ所ヲ得ザルヲ喩フル歟」(代匠記)等というが、こういう解釈の必要は毫も無い。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
天下兵馬の権を
御司
(
おんつかさど
)
り遊ばす君が、取るにも足らぬ
佞人
(
ねいじん
)
ばらの
讒言
(
さんげん
)
おきき遊ばして、御心おみだしなさるようではと、恐れながら主水之介、道々心を痛めて罷り越しましてござりまするが
旗本退屈男:11 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
夏
(
か
)
の暦法を用い、
殷
(
いん
)
の
輅
(
くるま
)
に乗り、周の
冕
(
かんむり
)
をかぶるがいい。舞楽は
韶
(
しょう
)
がすぐれている。
𨜟
(
てい
)
の音楽を禁じ、
佞人
(
ねいじん
)
を遠けることを忘れてはならない。𨜟の音楽はみだらで、佞人は危険だからな。」
現代訳論語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
わしの如き、老年になっても、まだ
佞人
(
ねいじん
)
の策におち、檻車に生き恥をさらされるような不覚をするのだ。
汝
(
おこと
)
らはことに年も若いし、世の経験に浅い身だ。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さてさて、
魏
(
ぎ
)
の国の人は嘘で固めているとみえる。わが蜀には、そんな
媚言
(
びげん
)
やへつらいをいう
佞人
(
ねいじん
)
はいない」
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
佞
漢検1級
部首:⼈
7画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“佞人”で始まる語句
佞人共