仲働なかばたら)” の例文
月並な西洋館もなく、模範勝手もなく、車屋の神さんも、権助ごんすけも、飯焚も、御嬢さまも、仲働なかばたらきも、鼻子夫人も、夫人の旦那様もない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
れもおもひのゆるにたり、一仲働なかばたらきのふくこゑをあらためて、はねばひとらぬこと、いふてわたしとくにもらぬを、無言むごんにいられませぬは饒舌おしやべりくせ、おきにつてもらぬかほくださりませ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
でなければうちのものだが、それでは少し変である。須永のいえは彼と彼の母と仲働なかばたらきと下女の四人よつたり暮しである事を敬太郎はよく知っていたのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)