トップ
>
仁王立
>
におうだ
ふりがな文庫
“
仁王立
(
におうだ
)” の例文
このとき、谷博士は、研究所の塔の下部にある広い実験室のまん中に、
仁王立
(
におうだ
)
ちになって、気がおかしくなったように叫んでいる。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
仁王立
(
におうだ
)
ちになって
睨
(
にら
)
みすえながら彼れは
怒鳴
(
どな
)
った。子供たちはもうおびえるように泣き出しながら
恐
(
お
)
ず
恐
(
お
)
ず仁右衛門の所に歩いて来た。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
しゃがんでいた父親は、いつの間にか闇の中に
仁王立
(
におうだ
)
ちになっていた。両手をふところに突込んだまま、チエ子の顔を穴のあくほど
睨
(
にら
)
みつけていた。
人の顔
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
二青年はパッと左右に分かれて、
股
(
また
)
をひろげ、両のこぶしを握って、
仁王立
(
におうだ
)
ちににらみ合った。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼は八橋を切った刀の
血糊
(
ちのり
)
をなめて、階子の上がり口に
仁王立
(
におうだ
)
ちに突っ立って敵を待っていた。
籠釣瓶
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
ちょうどその夜、わたしは
奇妙
(
きみょう
)
な
恐
(
おそ
)
ろしい
夢
(
ゆめ
)
をみた。わたしは、
天井
(
てんじょう
)
の低い暗い部屋へ入って行くところだった。……と父が、鞭を手に
仁王立
(
におうだ
)
ちになって、足を
踏
(
ふ
)
み鳴らしていた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
仁王立
(
におうだ
)
ちになつてゐた。
蝙蝠
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
……が……そうした死人じみた片頬に、弱々しい、泣き笑いじみた表情をビクビクさせると、彼は
仁王立
(
におうだ
)
ちに突立ったまま、鼻の先の空間に眼を据えた。
白菊
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼は池の岸に
仁王立
(
におうだ
)
ちになって、短剣をふりかざし、這い上がる麗子を、ただ一突きと身構えていた。遊戯ではない。やっぱり本気なのだ。顔にも身体にも殺気がみなぎっている。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
どんなに飲んでも顔色もかえないほどの
強酒
(
ごうしゅ
)
な倉地が、こんなに酔うのは珍しい事だった。締めきった戸に
仁王立
(
におうだ
)
ちによりかかって、冷然とした様子で離れて立つ葉子をまじまじと見すえながら
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
四馬剣尺は甲板に
仁王立
(
におうだ
)
ちになり
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
俺は黙って
鉄梯子
(
てつばしご
)
を昇って、
中甲板
(
ちゅうかんぱん
)
の水夫部屋に来た。入口に
掴
(
つか
)
まって
仁王立
(
におうだ
)
ちになったまま大声で怒鳴った。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
二十面相は小型のたいまつを、ふりかざして、
仁王立
(
におうだ
)
ちになっています。
妖星人R
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
起上る力も無いまま
茣蓙
(
ござ
)
の上に半身を起して、
仁王立
(
におうだ
)
ちになっている梅公のスゴイ顔を見上げた。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
仁王立
(
におうだ
)
ちになった源造の顔は、赤鬼の様に血に染っていた。口から溢れる血が、両手で
圧
(
おさ
)
えていた為に、顔中に拡がったのだ、彼は舌を噛切って自殺しようとしたのだが、気力が足らず、失敗した。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
仁
常用漢字
小6
部首:⼈
4画
王
常用漢字
小1
部首:⽟
4画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“仁王”で始まる語句
仁王
仁王門
仁王様
仁王尊
仁王経
仁王丸
仁王会
仁王講
仁王法華心経