上出來じやうでき)” の例文
新字:上出来
ラクダルは無言むごんのまゝ手眞似てまね其處そこすわらした。親父おやぢ當前あたりまへすわる、愚息せがれはゴロリころんであし蹈伸ふみのばす、この臥轉ねころかた第一だいゝち上出來じやうできであつた。三人さんにんそのまゝ一言ひとことはつしない。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
めづらしい上出來じやうできだとおもつて感心かんしんしてゐる。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そして心中しんちゆうひそかに不平ふへいでならぬのは志村しむらかならずしも出來できないときでも校長かうちやうをはじめ衆人みんながこれを激賞げきしやうし、自分じぶんたしかに上出來じやうできであつても、さまでめてのないことである。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)