一飛ひとと)” の例文
「そんなはなしはどうだっていい。まあ、はやくいってこよう。」と、きつねがいったので、りすは、一飛ひととびにたにほうけていきました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なんの、おれが一走ひとはしはしれば、千のやぶも一飛ひととびだ。くやしがっても、おれのあしにかなうものはあるまい。」
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
行きつけの居酒屋「樽万たるまん」で銘酒「邯鄲かんたん」の一本がキューと行ける筈なのに、要らざる処を通りかかって要らざる用事を引受けた御蔭おかげで、千里一飛ひととび、虎小走り一直線に大学へ行かねばならぬ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いま自分じぶんげなければ数分間すうふんかんのうちにころされてしまうとおもいましたから、ちからまかせに、おじいさんのうででたたきつけて、おじいさんがびっくりして、はなしたすきにかわなか一飛ひととびに
千代紙の春 (新字新仮名) / 小川未明(著)