“よどみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨドミ
語句割合
50.0%
20.0%
滞潮10.0%
沈澱10.0%
淀見10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞ左右さいう斷崕だんがい其間そのあひだ迂回うねながるゝ溪水たにがはばかりである。辿たどつておくおくへとのぼるにれて、此處彼處こゝかしこ舊遊きういうよどみ小蔭こかげにはボズさんの菅笠すげがさえるやうである。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
美禰子は食物くひものを小皿へ取りながら、与次郎と応対してゐる。言葉に少しもよどみがない。しかもゆつくり落付いてゐる。殆んど与次郎の顔を見ない位である。三四郎は敬服した。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ストロムでいちばんの難所を滞潮よどみのときに通りぬけようというのです。それは八時だということが私どもにはわかっているのでした。
このような台風のなかを! 『きっと、私たちはちょうど滞潮よどみの時分にあそこへ着くことになろう、——とすると多少は望みがあるわけだ』
串戯じょうだんに瓶の底を傾けて、一つ医師せんせいが振った時、底の沈澱よどみがむらむらと立って、けむのように蛇身をいたわ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昼飯ひるめしひに下宿へ帰らうと思つたら、昨日きのふポンチ画をかいた男が来て、おい/\と云ひながら、本郷の通りの淀見よどみ軒と云ふ所に引つ張つて行つて、ライスカレーを食はした。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)