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やなぎだ
柳田さんは、
旅籠のあんまに、
加賀の
金澤では
天狗の
話を
聞くし、
奧州飯野川の
町で
呼んだのは、
期せずして、
同氏が
研究さるゝ、おかみん、いたこの
亭主であつた。
と
柳田さんは一生懸命だ。歯科は
上手だが、ごきげんとりは得意でない。
但、いさゝか
自ら
安んずる
所がないでもないのは、
柳田さんは、
身を
以てその
衝に
當るのだが、
私の
方は
間接で、よりに
立つた
格で、
按摩に
上をもませて
居るのは
家内で
といつたわけで……さしあたり、たぬきの
釣だしに
間に
合はず、とすると、こゝに
當朝日新聞のお
客分、
郷土學の
總本山、
内々ばけものの
監査取しまり、
柳田さん
直傳の
手段がある。