“もんぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
門前76.5%
文選23.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれなにをする目的めあてもなくへやなかがつた。障子しやうじけておもてて、門前もんぜんをぐる/\まはつてあるきたくなつた。はしんとしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はまなべ、あをやぎの時節じせつでなし、鰌汁どぢやうじる可恐おそろしい、せい/″\門前もんぜんあたりの蕎麥屋そばやか、境内けいだい團子屋だんごやで、雜煮ざふにのぬきでびんごと正宗まさむねかんであらう。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ただ俳諧は大ぶん熱心で、後には立机りっきを許されて有竹庵眠雲みんうん宗匠になっていた。『風俗文選もんぜん』などいう本をわざわざ東京から取寄せて、幾らか俳文をひねくったりしたこともあった。
私の父 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
北斎ほくさいの描いたという楊貴妃ようきひふくが気に入って、父にねだって手に入れた時、それにあう文字を額にほしいと思って、『文選もんぜん』や『卓氏藻林たくしそうりん』や、『白氏文集はくしもんじゅう』から経巻まで引摺ひきずりだして見たが
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)