“ぼうちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
膨脹53.6%
庖丁17.9%
傍聴8.9%
亡兆7.1%
暴漲5.4%
膨張3.6%
呆堞1.8%
防諜1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腐敗すると、その結果、ガスが発生し、それが細胞組織やあらゆる体腔たいこう膨脹ぼうちょうさせ、またあの怖ろしい脹れ上がった形相ぎょうそうにさせる。
やがて皮削かわそ庖丁ぼうちょうや縫針で、胼胝たこの出来た手で、鼓や太鼓のばちをもち、踊りも、梅にも春や藤娘、お座敷を間に合わせるくらいに仕込まれた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「ああ光一か、おれは今町会傍聴ぼうちょうにいってきた、おもしろいぞ、うむ畜生ちくしょう! おもしろいぞ、畜生め、うむ畜生」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
とにかく、義仲をたおして、都入りした鎌倉の勢力にも、もうその日から、後の非業ひごう亡兆ぼうちょうが約束されていたのである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかれども、予や元来、夢想に感じ、空想を惹起じゃっきするがごとき情感なく、ことに夢境は某川暴漲ぼうちょうせりと覚ゆれども、あたかも天晴朗、降雨の兆しもなし。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)
同胞はらからもあらず、情夫つきものとてもあらざれば、一切いっさいの収入はことごとくこれをわが身ひとつに費やすべく、加うるに、豁達豪放かったつごうほうの気は、この余裕あるがためにますます膨張ぼうちょうして
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
礮台を品海に築けば則ち曰く、「疇昔ちゅうせきの戯談呆堞ぼうちょうる、当今の急務元戎げんじゅうにあり」と。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
防諜ぼうちょうのこともあるので、その地下戦車第一号は、厳重なおおいをかけられ、夜行列車に積まれ、東京から程近い某県下の或る試験場へ届けられた。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)