傍聴ぼうちょう)” の例文
旧字:傍聽
演説の良否よりも、内容が半分もわかれば、それでるくらいに思うであろう。また恐らくは傍聴ぼうちょうの半数以上は聴くよりも日本人を見に来たのであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「ああ光一か、おれは今町会傍聴ぼうちょうにいってきた、おもしろいぞ、うむ畜生ちくしょう! おもしろいぞ、畜生め、うむ畜生」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ときどき傍聴ぼうちょうに来る醤買石しょうかいせきは、その都度、あごの先をつねって恐悦きょうえつした。
「わしは、それを傍聴ぼうちょうさしてもらえば結構です。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「ちょうどいいところだ。わが生物界の権威者が一堂に会しているところなんです。ぜひあなたも傍聴ぼうちょうしていらっしゃい。あなたが東洋へ帰って論文を書かれるにしても、きっと参考になりますぞ」
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と言いかけると、傍聴ぼうちょう者の一人で職工と思わしい若い男が
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)