“ひやみづ”の漢字の書き方と例文
語句割合
冷水100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七月朔日ついたち四更に発す。冷水ひやみづ峠を越るに風雨甚し。轎中唯脚夫のつゑを石道に鳴すを聞のみ。夜明て雨やむ。顧望こばうするに木曾の碓冰うすひにも劣らぬ山形なり。六里山家やまが駅。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
飛石の足音は背より冷水ひやみづをかけられるがごとく、顧みねどもその人と思ふに、わなわなとふるへて顔の色も変るべく、後向きに成りてなほも鼻緒に心を尽すと見せながら
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
猛惡まうあくなるさる本性ほんしやうとして、容易ようゐさない、あだかあざけごとく、いかるがごとく、その黄色きいろあらはして、一聲いつせいたかうなつたときは、覺悟かくごまへとはいひながら、わたくしあたまから冷水ひやみづびたやう戰慄せんりつした