“ひきがえる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
47.5%
蟾蜍19.7%
蝦蟇16.4%
蟇蛙9.8%
蝦蟆3.3%
蟆蛙1.6%
1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると花の列のうしろから、一ぴきの茶いろのひきがえるが、のそのそってでてきました。タネリは、ぎくっとして立ちどまってしまいました。
しかるにそのタニグクまたはタニククを、時に或いは「谷蟆」または「谷潜」などと書いたが為に、一般にこれは蟾蜍ひきがえるの事であると解している。
小虎は吃驚びっくりしてふるえ出した。竜次郎はお鉄と知れては、口を利く事が出来なかった。蝦蟇ひきがえるに見込まれた蚊も同然で有った。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
吃驚したような声を立てて二十二、三になる円顔の男が、ペタッと蟇蛙ひきがえるのように両手を仕えた。誰かに似ているなとおもったが、ちょっとおもいだせなかった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
第三の石門には、扉のような大きな扁平ひらたい岩が立て掛けてあって、其下そのしたの裂目から蝦蟆ひきがえるのように身をすくめてもぐり込むのである。二人はかくの石門を這い抜けて、更に暗いつめた石室いしむろに入った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かれらは蟆蛙ひきがえるのように床を這って、いよいよその百畳敷らしいところまで忍び込んだ。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
確か中国の『随園食単』かなにかに、洞窟のひきがえるは美味であるとあったと思うが、私はこの穴を見て
蝦蟇を食べた話 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)