蝦蟆ひきがえる)” の例文
背の低い肥った女で、蝦蟆ひきがえるのような顔に白粉をべたべたなすって、前髪にあかいきれなどをかけていた。
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
第三の石門には、扉のような大きな扁平ひらたい岩が立て掛けてあって、其下そのしたの裂目から蝦蟆ひきがえるのように身をすくめてもぐり込むのである。二人はかくの石門を這い抜けて、更に暗いつめた石室いしむろに入った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)