“はこばしご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
箱梯子55.6%
箱梯22.2%
匣階11.1%
箱階子11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その理由はただに男女相思の艶態に恍惚たるがためのみにあらず、人物と調和せるその背景が常に清洒せいしゃなる小家こいえ内外ないがいを描き、格子戸こうしど小庭こにわ欞子窓れんじまどよりまくら屏風びょうぶ長火鉢ながひばち箱梯子はこばしごかまど等に至るまで
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
(前にもいへり)往来ゆきゝみちにも掘あげありて山をなすゆゑ、春雪のこほるにいたれば、この雪の山に箱梯はこばしごのごとくだんつくりて往来のたよりとす。
人の足立あしたてがたき処あれば一でうみちひらき、春にいたり雪うづだかき所は壇層だん/\を作りて通路つうろ便べんとす。かたち匣階はこばしごのごとし。ところものはこれを登下のぼりくだりするにあしなれ一歩ひとあしもあやまつ事なし。
二十三夜の晩……客の所望によって一節切ひとよぎりの『吉野山』を吹いていますとね、お茶の通いをする小坊主が箱階子はこばしごをトントンと上って来る足音を聞いて、ああ油をこぼすよと言う途端
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)