“つばくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.1%
乙鳥28.6%
燕子7.1%
玄鳥7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
処はジル湖の大部を占める、はしばみの林に掩はれた、平な島の岸である、其傍には顔のあかい十七歳の少年が、蠅を追つて静な水の面をかすめるつばくらの群を見守りながら坐つてゐる。
明るい昼を乙鳥つばくらが横ぎっても、睫毛まつげ一本動かさなかった。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くもあみをむすびて九二諸仏を繋ぎ、燕子つばくらくそ九三護摩ごまゆかをうづみ、九四方丈はうぢやう九五廊房らうばうすべて物すざましく荒れはてぬ。
こまやかに生茂おひしげれる庭の木々の軽々ほのかなる燥気いきれと、近きあたりに有りと有る花のかをりとを打雑うちまぜたる夏の初の大気は、はなはゆるく動きて、その間に旁午ぼうごする玄鳥つばくらの声ほがらかに、幾度いくたびか返してはつひに往きける跡の垣穂かきほ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)