“たちかえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
立帰63.6%
立還36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よしや我身の妄執もうしゅうり移りたる者にもせよ、今は恩愛きっすて、迷わぬはじめ立帰たちかえる珠運にさまたげなす妖怪ようかい、いでいで仏師が腕のさえ、恋も未練も段々きだきだ切捨きりすてくれんと突立つったち
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そうしてあたまひやくすりと、桂梅水けいばいすいとを服用ふくようするようにとって、いやそうにかしらって、立帰たちかえぎわに、もう二とはぬ、ひとくる邪魔じゃまをするにもあたらないからとそうった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
Mが恐れ、おののき、藻掻もがき狂いつつ、逃げよう逃げようとしていたその恐ろしいスタートの決勝点に、悪魔的な不可抗力をもって立還たちかえるべく余儀なくされて来た。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
永井平馬の一子いっし平太郎が、永井和泉守相続人として、明日は将軍御目見という時、三年前神隠しに逢って野州二荒山ふたらさんの奥にいたという和泉守一子鉄三郎が江戸に立還たちかえり、改めて家督相続を願い出で