“せむし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
傴僂49.2%
佝僂41.5%
脊僂1.5%
疲癃1.5%
1.5%
背蟲1.5%
脊虫1.5%
駝背1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やはり私の想像通りに傴僂せむしの川村書記さんと、好男子殿宮視学さんに違いない事がわかりました時の私の喜びはどんなでしたろう。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
電車は佝僂せむしのやうに首をすくめて走つてゐたが、物の小半丁こはんちやうも往つたと思ふ頃、うしたはずみか、ポオルがはづれてはたと立ち停つた。
室の向うの片隅に小さくなって背屈しゃがんで居る、夜前思うた通り脊僂せむしの男、イヤ未だ男とも云い難い十五六の子供であるが、其の穢く汚れて居る事は譬うるに物もない
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
ハテな脊僂せむしででも有ろうかと其の瘤を探り直すと、出し抜けに彼は余を跳ね返した。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
親爺は疲癃せむしで、密輸入をしてゐる。それに魔法使と云ふ噂がある。悴はアリスチドと云ふ猟師だつた。まだ島に山羊がゐたからな。其頃カプリで物持と云へばカリアリス家だつた。
センツアマニ (新字旧仮名) / マクシム・ゴーリキー(著)
おんめもしいたし…何という字だろう…御うれしく……はてな、御めしがうれしいとは何ういう訳だろう、それから…そんじじょう…※…サア此のせむしのような字は何とか云ったッけねえおめえさん
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
壁に添うて螺旋形の階段がある。短いズボンに空脛からずねをあらはした子供、前垂掛けでスリッパをはいた下女、松葉杖を手にした背蟲せむしの男なぞが、その階段を昇つたり降りたりしてゐる。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
其うちの二人ふたりは熊本の高等学校の教師で、其二人ふたりのうちの一人ひとりは運わる脊虫せむしであつた。女では宣教師を一人ひとり知つてゐる。随分とんがつた顔で、きす又はかますに類してゐた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
駝背せむし五少爺ごだんなが言った。この男は毎日ここの茶館に来て日を暮し、一番早く来て一番遅く帰るのだが、この時ちょうど店の前へ立ち往来に面した壁際のいつもの席に腰をおろした。
(新字新仮名) / 魯迅(著)