“すうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
崇高43.3%
趨向26.7%
数行16.7%
嵩高3.3%
数口3.3%
芻狗3.3%
鄒公3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間一代の仕事として何が最も崇高すうこうか。それは政治だという信念にもとづいておられたらしい。いいかえれば政治好きであったのだ。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
従ってぼくのしごとは学界の趨向すうこうにも世間の風潮にもかかわりはなく、ぼくひとりの心の動いてゆくままにしたことである。
学究生活五十年 (新字新仮名) / 津田左右吉(著)
抽斎は初め数行すうこうを読んで、ただちにこの書信が徳の自力によって成ったものでないことを知った。文章の背面に父允成の気質が歴々として見えていたからである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これによると、今回のように度々御幕がかかるのが、かえって嵩高すうこうに感ぜられる。
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
る、宮は行き行きて生茂おひしげる柳の暗きに分入りたる、入水じゆすいの覚悟にきはまれりと、貫一は必死の声をしぼりてしきりに呼べば、咳入せきいり咳入り数口すうこう咯血かつけつ斑爛はんらんとして地にちたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その芻狗すうこうなるを示すことを得べく、これを論理上の眼鏡もて見て、その妄斷に過ぎざるを諭し易かるべし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
鄒公すうこうきん十八人、殿前におい李景隆りけいりゅうってほとんど死せしむるに至りしも、また益無きのみ。帝、金川門きんせんもんまもりを失いしを知りて、天を仰いで長吁ちょうくし、東西に走りまどいて、自殺せんとしたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)