“したかげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下蔭86.7%
下影13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただし因果関係からいえば、自分の枝になった実を梅干にして、その木に近く干すというよりも、ただその下蔭したかげの雪に散る花の方が、複雑でないことはいうまでもない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
あふちいてゐるいへ外側そとがは木立こだちの下蔭したかげに、ぽた/\とつゆちるほどに、かぜきとほる。それは、幾日いくにちつゞいてをつた梅雨ばいうあがかぜである、といふ意味いみです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
どう視線しせんが、春重はるしげうえあつまっているひまに、おせんははやくもつき下影したかげかくした。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
陰々寂寞いん/\せきばくと世間が一体にしんと致しましたから、此の時は小声で話をいたしてもく聞えるもので、蚊帳のうちで伴藏が、頻りにたれかとこそ/\話をしているに、女房は気がつき、行灯あんどう下影したかげから