“さいくにん”の漢字の書き方と例文
語句割合
細工人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色鍋島の絢爛けんらん艶美えんび彫琢ちょうたくと若々しい光彩のみなぎった名品が、この老いほうけた久米一の指から生れて、他の若い細工人さいくにんの手からは作り得なかった。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天皇はそのために、宮中の玉飾りの細工人さいくにんたちまでおにくみになって、それらの人々が知行ちぎょうにいただいていた土地を、いきなり残らず取りあげておしまいになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
かしこまりて何某なにがしより、鳥籠とりかごたか七尺しちしやくなが二尺にしやくはゞ六尺ろくしやくつくりて、溜塗ためぬりになし、金具かなぐゑ、立派りつぱ仕上しあぐるやう作事奉行さくじぶぎやう申渡まをしわたせば、奉行ぶぎやう其旨そのむねうけたまはりて、早速さつそく城下じやうかより細工人さいくにん上手じやうずなるを召出めしいだし
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
絵師兆二郎は元よりただの細工人さいくにんではない。加賀大聖寺かがだいしょうじの武人の血をうけ父は九谷陶くたにすえ窯元かまもとである。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みな佐賀のほこり、御用焼ごようやきの色鍋島いろなべしま克明こくめいに制作している、善良なる細工人さいくにんばかりの山だ。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)