“こざしき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小座敷60.0%
小座舗13.3%
6.7%
小坐敷6.7%
小坐舗6.7%
小房6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
廊下を通って父親の居間になっている日本間の方へ往くと、廊下のとっつきの小座敷こざしきで人の気配がするのだ、奴さん、そっと障子際しょうじぎわへ寄って耳を立てると、むし笑いに笑う女の声がするが
雨夜草紙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
箱根湯本の柏屋という温泉宿の小座舗こざしきに、純一が独り顔をしかめて据わっている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そして、一室へ入って水で体を洗い、静かに、かたわらこざしきへ入って往ったが、それっきり出てこなかった。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
若奥様はこざしきへ入ってお亡くなりなさいました
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
つき下坐敷したざしきへは何處どこやらの工塲こうばの一れ、どんぶりたゝいてじん九かつぽれの大騷おほさはぎに大方おほかた女子おなご寄集よりあつまつて、れいの二かい小坐敷こざしきには結城ゆふきとおりき二人限ふたりぎりなり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ト言捨てて高い男は縁側をつたわって参り、突当りの段梯子だんばしごを登ッて二階へ上る。ここは六畳の小坐舗こざしき、一間のとこに三尺の押入れ付、三方は壁で唯南ばかりが障子になッている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
孫恪は別に目的もなかったが、その前を通りかかったので、ちょっとした好奇心から覗いてみると、門番も何人たれもいない。で、門のなかへ入ると、青いすだれを垂れた小房こざしきがあった。
碧玉の環飾 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)