“けんを”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嫌悪60.0%
嫌惡40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしあの盛衰記の島の記事から、辺土へんどに対する都会人の恐怖や嫌悪けんをを除き去れば、存外ぞんぐわい古風土記こふうどきにありさうな、愛すべき島になるかも知れない。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
富岡はゆき子に復讐ふくしうするやうな眼で、酔つぱらひの化粧のはげた、醜いゆき子を嫌悪けんをの表情でみつめた。この女との幕は終つたやうな気がした。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
とないだふしくがごとく、うらむがごとく、いつも(おう)のきたりて市街しがい横行わうかうするにしたがうて、くだん童謠どうえう東西とうざいき、南北なんぼくし、言語ごんごえたる不快ふくわい嫌惡けんをじやう喚起よびおこして、市人いちびとみゝおほはざるなし。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私があの女に對したときのやうに嫌惡けんをを以てあなたから後退あとずさりしはしなかつたゞらう。あなたが落着いてゐるときには私の他には見張りも看護人もらなかつたゞらう。