“きちやう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
几帳60.0%
貴重40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部屋から部屋、廊下から廊下を過ぎて、奧の一と間に近づいた平次は、漸く大合唱の湧き起る場所を突き留めて、几帳きちやうをかゝげて、そつと覗きました。
几帳きちやうのかげに、長い髮に香をきしめさせてゐるのもある。鬢上びんあげをしたまま煙草をくゆらしてゐるのもある。
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
えず其邊そのへん航路かうろ徘徊はいくわいし、ときにはとほ大西洋たいせいやう沿岸えんがんまでもふね乘出のりだして、非常ひじやう貴重きちやう貨物くわぶつ搭載とうさいしたふねると、たちまこれ撃沈げきちんして、にくよくたくましうしてるとのはなし
そして父の信用に依ツて多少の金も借入かりいれる、また自分の持ツてゐた一切の貴重きちやう品を賣拂うりはらツて、節約せつやくしてゐたら、お房母子おやこ諸共もろとも一年間位は何うか支へて行かれるだけの用意をした。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)