“いとぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イトグチ
語句割合
46.8%
緒口36.9%
端緒11.3%
糸口4.3%
口緒0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其の男は少し口をとがらしながら、しかし、その話の中味の事よりは、話のいとぐちが出来たのを喜ぶやうな調子で云つた。
監獄挿話 面会人控所 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
義貞はふと、こんないとぐちをみつけて言った。ひとつの話がとぎれると、あとの話題も彼がもちだすほかないのであった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とは、いて訊いてみる気がしなかった。そんな緒口いとぐちから、佐渡とのあいだに、武蔵の名が話に出ることは、好ましくない。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、雪之丞は、兄弟子が出世の緒口いとぐちを、首尾よく掴み得たのを喜ぶというような、く気軽な挨拶で受けた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
不思議だ、不思議だと、お種が思い続けたことは、ようや端緒いとぐちだけ呑込のみこめることが出来るように成った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鉄胤かねたねはじめその子息むすこさんの延胤のぶたねとも交わりを結ぶ端緒いとぐちを得たというだけにも満足して
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ミユンヘン、ヰインの話をなほのち長き事として糸口いとぐちばかり語りりしも此夜このよさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
が、何かと談話だんわをしてその糸口いとぐちを引出そうとしても、夫はうるさがるばかりであった。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
二人の話しぶりはきわめて卒直であるものの今宵こよい初めてこの宿舎やどで出合って、何かの口緒いとぐちから、二口三口襖越ふすまごしの話があって、あまりのさびしさに六番の客から押しかけて来て
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)