“あべこべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
反対93.0%
反對3.5%
逆様1.8%
顛倒1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それとは反対あべこべに幾ら腕が冴えてゐても、食後にきまつて規那鉄きなてつ葡萄酒をたつた一杯づつ飲むやうな美術家は余りぞつとしない。
町方まちかた里近さとちかかはは、真夜中まよなかるとながれおとむとふが反対あべこべぢやな。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
急いで別れて行く高柳を見送つて、反対あべこべな方角へ一町ばかりも歩いて行つた頃、噂好うはさずきな町会議員は一人の青年に遭遇であつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
年をとったという友達のことを笑った彼は、反対あべこべにその友達の為に、深く、深く、自分の抱負をきずつけられるような気もした。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
反対あべこべに巡査さんの手を捉って向山の坂を下りましたが、世の中には理不尽な奴もあれば有るもので、是からお調べに相成ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼等かれらかへつたとき反對あべこべ威勢ゐせいがよかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ひどやすくなつちやつたな、さむつちや保存もちがえゝのにけえつやすいつちうんだからまる反對あべこべになつちやつたんだな」勘次かんじ青菜あをなをけならべつゝいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たゞ御米およね遠慮ゑんりよがあるうへに、それほどすゝまなかつたので、ついくちさなかつたまでだから、細君さいくんから反對あべこべ相談さうだんけられてると、もとよりそれをこばだけ勇氣ゆうきはなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それが黒田の留守に、私をつかまえちゃ、始終厭らしいことばかり言うの。つまり私がその男を怒らしてしまったもんだから——そういう奴だから、逆様あべこべに私のことを、黒田に悪口したのさ。やれ国であの女を買ったと言うものがあるとか、やれ男があったとか、貞操が疑わしいとか、何とか言ってさ。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いや、大胆になったから饒舌れたんだろう、君の云う事は顛倒あべこべじゃないかとやり込める気なら、そうして置いてもいい。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)