“あべこべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
反対90.5%
反對4.8%
正反対1.6%
逆様1.6%
顛倒1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
反対あべこべに巡査さんの手を捉って向山の坂を下りましたが、世の中には理不尽な奴もあれば有るもので、是からお調べに相成ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たゞ御米およね遠慮ゑんりよがあるうへに、それほどすゝまなかつたので、ついくちさなかつたまでだから、細君さいくんから反對あべこべ相談さうだんけられてると、もとよりそれをこばだけ勇氣ゆうきはなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まるで正反対あべこべですが、彼らはイエスを罪に陥れようとする目的あってのことですから、イエスの言いもしなかったことを言ったかのごとくに曲解したのです。こういうことは人を陥れる時によくある。
つまり私がその男を怒らしてしまったもんだから——そういう奴だから、逆様あべこべに私のことを、黒田に悪口したのさ。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いや、大胆になったから饒舌れたんだろう、君の云う事は顛倒あべこべじゃないかとやり込める気なら、そうして置いてもいい。いいが、それはあまり陳腐ちんぷでかつ時々うそになる。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)