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『蒼穹』
ふりがな文庫
『
蒼穹
(
そうきゅう
)
』
ある晩春の午後、私は村の街道に沿った土堤の上で日を浴びていた。空にはながらく動かないでいる巨きな雲があった。その雲はその地球に面した側に藤紫色をした陰翳を持っていた。そしてその尨大な容積やその藤紫色をした陰翳はなにかしら茫漠とした悲哀をその …
著者
梶井基次郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「文芸都市」1928(昭和3)年3月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
凝
(
じ
)
縁
(
へり
)
薄
(
うっす
)
倦
(
あ
)
横
(
よこ
)
慌
(
あわただ
)
距
(
へだた
)
喚
(
よ
)
闌
(
た
)
藍色
(
あいいろ
)
蔽
(
おお
)
茫漠
(
ぼうばく
)
聳
(
そび
)
陰翳
(
いんえい
)
何処
(
どこ
)
瓦斯
(
ガス
)
燈
(
ひ
)
溺
(
おぼ
)
溪
(
たに
)
涯
(
はて
)
欅
(
けやき
)
麓
(
ふもと
)
巓
(
いただき
)
単衣
(
ひとえ
)
喉
(
のど
)
塞
(
ふさ
)
尨大
(
ぼうだい
)
屏風
(
びょうぶ
)
山彙
(
さんい
)
山褶
(
やまひだ
)
岬
(
みさき
)
楢
(
なら
)
巨
(
おお
)
懶
(
ものう
)
戦慄
(
せんりつ
)
提灯
(
ちょうちん
)
昂
(
たか
)
杜鵑
(
ほととぎす
)
椎
(
しい
)
楔子
(
くさび
)