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鳥羽絵
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とばえ
ふりがな文庫
“
鳥羽絵
(
とばえ
)” の例文
旧字:
鳥羽繪
あるいはむしろ漫画家のかいた
鳥羽絵
(
とばえ
)
がいちばん有効かもしれない。
上手
(
じょうず
)
なカリカチュアは実物よりも以上に実物の全体を現わしているから。
自画像
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
馬喰町の夜店が
寂
(
さび
)
れると同時に、
鳥羽絵
(
とばえ
)
の
升落
(
ますおと
)
しの風をして、大きな拵らえ物の鼠を持って、好く往来で芸をして銭を貰っていたのを覚えている。
梵雲庵漫録
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
椿岳の画は大津絵でも
鳥羽絵
(
とばえ
)
でもない、蕪村でも大雅でもない。尺寸の
小幀
(
しょうてい
)
でも椿岳一個の生命を宿している。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
百鬼夜行
(
ひゃっきやこう
)
の図と
鳥羽絵
(
とばえ
)
の動物漫画とは、さまざまなる
寓意
(
ぐうい
)
の下に
描直
(
かきなお
)
され、また当時物価の高低は
富土講
(
ふじこう
)
の登山あるひは
紙鳶
(
たこ
)
の上下によりて巧に
描示
(
えがきしめ
)
されたり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
泥濘
(
ぬかるみ
)
をとび越えて走って行く御免安兵衛の姿は、
鳥羽絵
(
とばえ
)
の
奴
(
やっこ
)
のような恰好に、両側の家をもれる灯のなかにおどったり消えたりして、見るみるうちに小さくなる。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
爽
(
さわ
)
やかな少年の声は道場の板の間を矢の如く走ると見れば
憐
(
あわ
)
れむべし、大兵の男は板の間も砕くる響きを立ててそこに
尻餅
(
しりもち
)
をついて、
鳥羽絵
(
とばえ
)
にあるような
恰好
(
かっこう
)
をして見せたので
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
のぞいている様子なんざ、ちょっと、
鳥羽絵
(
とばえ
)
にもない図だぜ。……ついでのことに
股倉眼鏡
(
またぐらめがね
)
でもしてみたらどうだ、変った景色が見えるかもしれねえ。……お江戸が見える、浅草が見えるッてな
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
いや、こういうことをお話します、
私
(
わたし
)
は
鳥羽絵
(
とばえ
)
に
肖
(
に
)
ているかも知れない。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
坊主ばかりの相撲に至っては、
慥
(
たしか
)
に
鳥羽絵
(
とばえ
)
中のものである。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
長く鳥羽にいたので、世人はそれを、
鳥羽絵
(
とばえ
)
と呼んだ。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つまりは一種の人相書きか
鳥羽絵
(
とばえ
)
をかいている場合も多いように思われるが、そのような不完全な「像」が非常に人間に役に立って今日の文明を築き上げたと思うと妙な気持ちがする。
自画像
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
“鳥羽絵”の解説
鳥羽絵(とばえ)とは、江戸時代から明治時代にかけて描かれた浮世絵の様式のひとつで、「江戸の漫画」とも言われる略画体の戯画のことである。この呼び名は鳥羽僧正覚猷作とされる「鳥獣人物戯画」絵巻によっている。
(出典:Wikipedia)
鳥
常用漢字
小2
部首:⿃
11画
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
絵
常用漢字
小2
部首:⽷
12画
“鳥羽”で始まる語句
鳥羽
鳥羽殿
鳥羽僧正
鳥羽伏見
鳥羽田
鳥羽蔵
鳥羽港
鳥羽畷
鳥羽繪
鳥羽桟敷