“馬鹿野郎（ばかやろう）”の例文

「秘密の何のと言やあ、馬鹿野郎（ばかやろう）、驚くとでも思っていやがるのか？　てめえらに威（おど）かされてどうなるんだ？　馬鹿野郎め、何が秘密だ？」

恐怖城 (新字新仮名) ／佐左木俊郎(著)

馬鹿野郎（ばかやろう）。何（なに）をいってやがるんだ。亭主（ていしゅ）のすることに、女（おんな）なんぞが口（くち）を出（だ）すこたァねえから黙（だま）って引（ひ）ッ込（こ）んでろ。

おせん (新字新仮名) ／邦枝完二(著)

おれが野芹川（のぜりがわ）の土手の話をして、あれは馬鹿野郎（ばかやろう）だと云ったら、山嵐は君はだれを捕（つら）まえても馬鹿呼（よば）わりをする。今日学校で自分の事を馬鹿と云ったじゃないか。

坊っちゃん (新字新仮名) ／夏目漱石(著)

『解（わか）ったか馬鹿野郎（ばかやろう）！』と、イワン、デミトリチは呌（さけ）んで、拳（こぶし）を固（かた）めて戸（と）を敲（たた）く。『やい開（あ）けろ！　開（あ）けろ！　開（あ）けんか！　開けんなら戸（と）を打破（ぶちこわ）すぞ！　人非人（ひとでなし）！　野獣（けだもの）！』

六号室 (新字新仮名) ／アントン・チェーホフ(著)

「もう、うるさいったら、馬鹿野郎（ばかやろう）！」

にんじん (新字新仮名) ／ジュール・ルナール(著)

（馬鹿野郎（ばかやろう）め！　自分の足下が崩れかけているのも知らずに、偉そうなことばかり喚（わめ）き立てていやがる）

恐怖城 (新字新仮名) ／佐左木俊郎(著)

「馬鹿野郎（ばかやろう）」

おせん (新字新仮名) ／邦枝完二(著)

「態（ざま）ったらねえ！　馬鹿野郎（ばかやろう）め！」

恐怖城 (新字新仮名) ／佐左木俊郎(著)