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面差
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おもざし
ふりがな文庫
“
面差
(
おもざし
)” の例文
お島はどうかすると、父親の
面差
(
おもざし
)
の、どこかに想像できるような小野田の或卑しげな表情を、
強
(
し
)
いて
排退
(
はねの
)
けるようにして言った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
気が付いたか、八、若い娘と六十の爺さんだ。ちょっと見じゃ似たところもないが、何かの拍子に、二人の
面差
(
おもざし
)
に似たところがある。それを
銭形平次捕物控:084 お染の歎き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
山崎長之輔ノ一座ニ属シ中洲ノ真砂座ニ出テイタガ、ヤヽ老イテカラハ六代目ノ
面差
(
おもざし
)
ニ似テイタ先代嵐芳三郎ノ相手役トシテ宮戸座ニ出テイタ。
瘋癲老人日記
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そこで、提灯の間に、二人の
面
(
かお
)
が合いました。いずれも覆面はしておりません。
微
(
かす
)
かながら提灯の光は、二人の
面差
(
おもざし
)
を映し出すに充分でありました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
以前から見ると
面差
(
おもざし
)
が
穏
(
おだや
)
かになって、
取別
(
とりわ
)
けて児供に物をいう時は
物柔
(
ものやさ
)
しく、こうして親子夫婦並んだ処は少しも危険人物らしくも革命家らしくもなかった。
最後の大杉
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
そうこうしているうちに婦人連は立ち去ってしまって、あのなよらかな
面差
(
おもざし
)
と、なよらかな姿態と共に、可愛らしい娘の顔もいつしか幻のように消えてしまった。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
そしてどちらかと
云
(
い
)
へば
面長
(
おもなが
)
で、
眼鼻立
(
めはなだち
)
のよく
整
(
ととの
)
った、
上品
(
じょうひん
)
な
面差
(
おもざし
)
の
方
(
ほう
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
稀
(
まれ
)
には国々の
麗
(
うる
)
わしき
少女
(
おとめ
)
を、花のように
笑
(
え
)
めるおもわ、月の光りのように照れる
面
(
おもて
)
とうたって、肌の
艶
(
つや
)
極めてうるわしく、額広く、
愁
(
うれい
)
の影などは露ほどもなく、輝きわたりたる
面差
(
おもざし
)
晴々として
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
將軍家光に
面差
(
おもざし
)
の似た與力笹野新三郎を替玉に使ひ、見事にその裏を
掻
(
か
)
いて取つて押へたのでした。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
差
常用漢字
小4
部首:⼯
10画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当