“面差”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもざし60.0%
おもざ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お島はどうかすると、父親の面差おもざしの、どこかに想像できるような小野田の或卑しげな表情を、いて排退はねのけるようにして言った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
気が付いたか、八、若い娘と六十の爺さんだ。ちょっと見じゃ似たところもないが、何かの拍子に、二人の面差おもざしに似たところがある。それを
貞奴はその妹分の優しい、初々ういういしい大丸髷おおまるまげの若いお嫁さんの役で、可憐かれんな、本当にの貞奴の、廿代はたちだいを思わせる面差おもざしをしていた。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
サイゴンに行く篠井春子は、五人のなかでも一番美人で、一寸李香蘭りかうらんに似た面差おもざしがあつたので、幸田ゆき子なぞの存在は、誰にも注意されなかつたのだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)