トップ
>
静
>
そっ
ふりがな文庫
“
静
(
そっ
)” の例文
旧字:
靜
「斯ういう処にいて
働
(
かせ
)
ぎに出るのかなあ!」と、私は、
穢
(
きたな
)
いような、浅間しいような気がして、
暫時
(
しばらく
)
戸外
(
そと
)
に立ったまゝ
静
(
そっ
)
と内の様子を見ていた。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
あの墓石を寄せかけた、塚の糸枠の柄にかけて下山した、提灯が、山門へ出て、すこしずつ高くなり、裏山の風一通り、赤蜻蛉が
静
(
そっ
)
と動いて、女の影が……二人見えた。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
段々寒くなってからは、お前がした通りに、朝の焚き落しを
安火
(
あんか
)
に入れて、寝ている裾から
静
(
そっ
)
と入れてくれた。——私にはお前の居先きは判らぬ。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
うそうそとまた参った……一度
屈腰
(
かがみごし
)
になって、
静
(
そっ
)
と火薬庫の方へ通抜けて、隣邸の
冠木門
(
かぶきもん
)
を
覗
(
のぞ
)
く梅ヶ枝の影に
縋
(
すが
)
って
留
(
とま
)
ると、
件
(
くだん
)
の出窓に、鼻の下を
伸
(
のば
)
して立ったが、眉をくしゃくしゃと目を
瞑
(
ねむ
)
って
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
漸
(
やっ
)
と私を許してから三四分間経って此度は俯伏しになって、
静
(
そっ
)
と
他
(
ひと
)
の枕の上に、顔を以て来て載せて、半ば夢中のようになって、苦しい
呼吸
(
いき
)
をしていた。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
静
常用漢字
小4
部首:⾭
14画
“静”を含む語句
静寂
静粛
静止
沈静
静心
静謐
寂静
安静
閑静
寝静
静息
動静
静岡
静脈
静坐
物静
静子
幽静
静閑
静々
...