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靈妙
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れいめう
見る間に
何十
個といふヘボ石の
行列が出來た。けれども
靈妙なる石は
遂に
影をも見せないので
流石の
權勢家も
一先搜索を中止し、
懸賞といふことにして
家に
歸つた。
權勢家某といふが居て
此靈妙を
傳へ
聞き、一
見を
求に
來た、
雲飛は
大得意でこれを
座に
通して石を見せると、
某も大に
感服して
眺て居たが
急に
僕に
命じて石を
擔がせ
其後石は
安然に雲飛の
内室に
祕藏されて其
清秀の
態を
變ず、
靈妙の
氣を
失はずして
幾年か
過た。