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雌雄
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めすおす
ふりがな文庫
“
雌雄
(
めすおす
)” の例文
勿論、狼にも
雌雄
(
めすおす
)
はあるが、いくら雌でも女のような顔はしていないだろう。こう云うときには色々の噂が立つものだ。はははははは。
人狼
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そのかわり、牛が三頭、
犢
(
こうし
)
を
一頭
(
ひとつ
)
連れて、
雌雄
(
めすおす
)
の、どれもずずんと
大
(
おおき
)
く真黒なのが、
前途
(
ゆくて
)
の細道を
巴形
(
ともえがた
)
に
塞
(
ふさ
)
いで、悠々と遊んでいた、渦が巻くようである。
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
窓の外の往来にはまだ年の若い河童が一匹、両親らしい河童をはじめ、七八匹の
雌雄
(
めすおす
)
の河童を
頸
(
くび
)
のまわりへぶら下げながら、息も絶え絶えに歩いていました。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蛇の
雌雄
(
めすおす
)
と木の本末とを見わけよという敵国の難題をといた第二種の話とを、
継
(
つ
)
ぎたしているのである。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
噺のなかの人物の
雌雄
(
めすおす
)
の区別もつかず、万事万端でたらめの代わり、そこになんらの理に落ちるところなく、フワフワフワと春の日の
石鹸玉
(
しゃぼんだま
)
みたいだから、派手でおかしい。
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
▼ もっと見る
牝鶏を
持
(
も
)
て来た。虎吉は鳥屋を厩の方へ連れて行って何か話し込んでいる。石田は
雌雄
(
めすおす
)
を一しょに放して、雄鶏が
片々
(
かたかた
)
の羽をひろげて、雌の
周囲
(
まわり
)
を半圏状に歩いて挑むのを見ている。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
主人「それでは皮の白いのが黄身も白くって赤いのが赤い黄身だという訳かね」中川「イヤそうも
極
(
き
)
まらん。幾分かその
傾
(
かたむき
)
はあるようだけれども一定しておらん」主人「それでは玉子の
雌雄
(
めすおす
)
を ...
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「
雌雄
(
めすおす
)
も解らないほどの
下手
(
へた
)
っ
糞
(
くそ
)
な
筆蹟
(
て
)
ですよ」
銭形平次捕物控:144 茶碗割り
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
雌雄
(
めすおす
)
二羽の
十五夜お月さん
(旧字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
「あれ、あんた、鹿の
雌雄
(
めすおす
)
ではあるまいし、笛の音で按摩の
容子
(
ようす
)
は分りませぬもの。」
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのうちに僕らは
火
(
ほ
)
かげのさした、小さい窓の前を通りかかりました。そのまた窓の向こうには夫婦らしい
雌雄
(
めすおす
)
の河童が二匹、三匹の子どもの河童といっしょに
晩餐
(
ばんさん
)
のテエブルに向かっているのです。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あれでは
雌雄
(
めすおす
)
の区別が付かないなどと悪口をいう者もあった。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「二人は
雌雄
(
めすおす
)
の鬼だが……可いかい。」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“雌雄”の意味
《名詞》
動物の雄と雌。
優劣や勝敗。
(出典:Wiktionary)
雌
常用漢字
中学
部首:⾫
14画
雄
常用漢字
中学
部首:⾫
12画
“雌雄”で始まる語句
雌雄蕊
雌雄一対
雌雄同株