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長柄
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ながら
ふりがな文庫
“
長柄
(
ながら
)” の例文
この人柱になるべき者をとらえるために、関所を設けて、
長柄
(
ながら
)
の役人が詰めているところへ、たまたま通りかかったのが
垂水村
(
たるみむら
)
の
岩氏
(
いわうじ
)
という人。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あとになつて思へば、その貴公子がすなはち執政の太子・中ノ
大兄
(
おいね
)
であつた。そのころ都は難波の
長柄
(
ながら
)
にあつた。
春泥:『白鳳』第一部
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
舟は
難波
(
なにわ
)
ノ
津
(
つ
)
(大阪)の
平沙
(
へいさ
)
や芦やまばら屋根を横に見つつ、まだ
午
(
ひる
)
まえも早目に、
長柄
(
ながら
)
の河口に着いていた。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
能因 節信殿ほどの
御人
(
ごじん
)
でも、おそらくは御存じあるまい。それは日本に二つとない珍しいもの。雉子も鳴かずば撃たれまいと歌はれて、むかしから有名の
長柄
(
ながら
)
の橋。
能因法師
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は十七八年前、五十五歳のときに家族と
長柄
(
ながら
)
川のそばに住んで居たことがあつた。長柄の浜松がかすかに眺められ、隣の神社の森の蔭になつてゐて気に入つた住家だつた。
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
ここら奥の
谿河
(
たにがわ
)
だけれど、ずっと
川下
(
かわしも
)
で、東海道の
大井川
(
おおいがわ
)
より
大
(
で
)
かいという、
長柄
(
ながら
)
川の鉄橋な、お前様。川むかいの駅へ行った県庁づとめの旦那どのが、
終汽車
(
しまいぎしゃ
)
に帰らぬわ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ひえの
紅葉
(
もみじ
)
も
長柄
(
ながら
)
の
錦
(
にしき
)
も
横川
(
よかわ
)
の月を見やりたまいしも、金がなくてはさらにおかしくもおもしろくもあるまじ、ただ世の中は黄金にこそ天地もそなわり、万物みなみなこれがなすところにして
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
人皇
(
にんのう
)
三十七代孝徳天皇の大化元年十二月の大晦日に、大和の国の岡本というところの都を難波の国の
長柄
(
ながら
)
の豊崎に移したところ、大和の鼠も一しょに引越してきたそうだ。鼠にも世帯道具があってな。
屋根裏の犯人:――『鼠の文づかい』より――
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
ここは
長柄
(
ながら
)
の 町つづき
青い眼の人形
(新字新仮名)
/
野口雨情
(著)
渡辺党の
発祥地
(
はっしょうち
)
、渡辺橋のほとりから、昼うららな下を、
長柄
(
ながら
)
の浜の船着きの方へ行く二人づれがそれで。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その前の代は、十年といふ長い歳月を、都は難波の
長柄
(
ながら
)
へうつされたままであつた。
春泥:『白鳳』第一部
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
はからずも、彼が
長柄
(
ながら
)
の
埠頭
(
ふとう
)
で知った風説と、それは
符節
(
ふせつ
)
が合っている。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
柄
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“長柄”で始まる語句
長柄刀
長柄川
長柄町
長柄付
長柄杵
長柄槍
長柄組
長柄踊
長柄門
長柄中瀬