銀河あまのがは)” の例文
御米およね茶器ちやきいて臺所だいどころた。夫婦ふうふはそれぎりはなしげて、またとこべてた。ゆめうへたか銀河あまのがはすゞしくかゝつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
もの干越ほしごしに、みのわたりたい銀河あまのがはのやうに隅田川すみだがはえるのに、しげころつばくろほどのも、ためにさへぎられて、唯吉たゞきち二階にかいからかくれてく。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それは未だ少さし、事ある時はおほけなき御前にも出るとぞ、これを我等が上に比らぶれば、空に流るゝ銀河あまのがはと、つちに埋るゝ溝川との違ひあり、少さき貞婦孝女は遂いに顯はるゝ事なくして
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)