醜態しうたい)” の例文
『ひ、ひ、卑怯者ひけふもの!。』とわたくし躍起やつきになつた、此處こゝには春枝夫人はるえふじんごと殊勝けなげなる女性によせうもあるに、かれ船長せんちやう醜態しうたい何事なにごとぞとおもふと、もうだまつてはられぬ、もとより無益むえきわざではあるが
う言つた調子でした。昨日の醜態しうたいを口ほどには氣にしてはゐない樣子で、小女を叱り飛ばしながら、座布團を直したり、お茶を持つて來さしたり、その邊のことは如才もありません。
とき帷中ゐちうをんなれば、ゑんとしておでこの醜態しうたい明白めいはく成畢なりをはんぬ。
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あゝ、なんたる醜態しうたいぞ。