酒肆しゅし)” の例文
このうたいに猩々が霊泉を酒肆しゅしの孝子に授けた由を作ってより、猩々は日本で無性に目出たがられ、桜井秀君は『蔭涼軒日録いんりょうけんにちろく』に
道衍のこうを燕王に薦むるに当りてや、燕王ず使者をしてこうとも酒肆しゅしに飲ましめ、王みずから衛士の儀表堂々たるもの九人にまじわり、おのれまた衛士の服を服し、弓矢きゅうしりて肆中しちゅうに飲む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
落書らくがき酒肆しゅし障子しょうじや秋の風 抱琴ほうきん
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
秋風や酒肆しゅしに詩うたふ漁者ぎょしゃ樵者せうしゃ
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
秋風や酒肆しゅしうたふ漁者ぎょしゃ樵者しょうしゃ
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
毎度のこと故その気になってしからばなって見ようというと、『維摩経ゆいまぎょう』に、法喜を以て妻とし慈悲心を女となし、諸淫舎に入りては欲の過ちを示し、諸酒肆しゅしに入りてはくその志を立つとある。
秋風や酒肆しゅしに詩うたふ漁者樵者しょうしゃ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)